大阪訪問記

名古屋でもついに、4月中旬より「BIG ISSUE」の販売を始めるため、支援者9人、仲間4人合計13人で大阪へ行くのです。ビッグイシュー大阪のミーティングを見学することに。また、ミーティングの前に、代表の方と共に大阪キタの販売場所を周り、ベンダーの皆さんから直接話しを聞く、という段取り。
大阪の事務所に到着後、釜が崎訪問に出かけました。
 その後、佐野代表が梅田の4ケ所の販売地を案内してくだしました。一人は一番若い販売員さん、またBI唯一の女性販売員さんもいらっしゃいました。4人中3人は雑誌をビニールに入れて販売されていました。なにせ13人が販売員さんの話&佐野さんの説明を聞くわけですから、ぐるっと取り囲む形となってしまうので、売り場のものすごい人混みの通行の邪魔をしないように、たくさん話を聞きたいのは山々ですがあまり長居をして販売の邪魔をしないようにと気を配りました。また、その販売員さんからBIを買ったりもしました。実際の現場で、それぞれの”小道具”も見ることができました。、一人の販売員さんに現在の住まいを聞いたところ、販売仲間3人とアパートを借りて共同生活をしているそうです。また女性販売員さんは、BIのロゴ入り赤い帽子と赤いジャンパーがマッチして人混みの中目立っていらっしゃいましたが、それもコーディネイトしているそうです。当日のミーティングはちょうど売れる時間帯なので、欠席されるとうかがいました。同じ売り場に3人で交代で立って売っているそうです。

 そして次は事務所に戻って健診。保健協会の医師3名がボランティアとして交代で来てくれるそうです。名古屋の販売員さんもどうぞ受診してください、と言われ1名の仲間が受診しました。

 ミーイティングは18時から始まり、大阪はスタッフとボランティアさん、12名の販売員の参加がありました。「発言は挙手をしてください。進行役が指名した方のみ発言できます。」と印刷された紙が一人一人の席に置かれました。まず、次号(4/1号)の表紙を記事の説明がありました。そこで、すかさず販売員から「表紙(の人物)が男、男と続いてるやんか。男女交互にしてほしい」という意見が出され、「極力そうしているのだが・・・」とスタッフが答えられました。表紙が女性の方が売れると聞いたことがありますけど、その時の映画の封切りに合わせてその俳優にした、とかそういう事情もあるようです。

カリスマ販売員の大川さん(22号掲載。創刊から関わって東京開拓にも貢献したBIを代表する販売員)が、自分の小道具と販売の仕方、コツを実際に披露してくださいました。あとは私たち名古屋からの質問に答えてくださり、大阪の販売員さん一人一人にBIを売ることになったきっかけ、今後の目標を話してもらいました。
 参加者のうち創刊から関わっている販売員も2名、一番新しい人で始めて1ケ月半だそうです。「BIを愛している!! BIと共に心中する気持ちだ!!」という方もおいででした!。名古屋の販売員もきっと勇気づけられたと思います。

 スタッフによると、新しく売り始めた人で1ケ月続くのは4割、あとの6割は1ケ月持たないそうです。1日売っていなくなってしまう人もいるし。でも1ケ月続いた人のうち9割はその後も続けて販売していけるそうです。販売員皆さん「最初はしんどい。でもそれを乗り越えれば大丈夫」と言っていました。

 大川さんの卒業式がありました。なんと、そば職人だった大川さんは自分の店を持たれるのです! すごいですね!! 花束と色紙の贈呈がありました。 彼は「BIを卒業しなければ社会復帰なんてありえない、という気持ちで頑張ってきた」と言っていました。

 ミーティング終了後には、名古屋販売に向けて山盛りのバックナンバーを2台の車に載せて帰ってきました。実りの多い一日でした。

  • 販売員の方たちからのアドバイスを集めてみました。
    • 最初の一声はなかなか出ない。それができたら後はすんなりと行く。
    • 誰かがその場所に必ず立っているのが大切。従ってそこに行けば誰かが必ず立っているという意識が広がれば信頼が生まれる。
    • 本は絶対に汚さないように心がけること。「品物ですから」「手の先、顔等はお客さんと直接対面することを考えるとしっかりと綺麗にしてください」
    • 名古屋のお客さんが皆さんを待っている。販売の際に、是非名古屋に来て販売してくださいという声を何回も聞いている。
    • 雨の場合は、屋根があるところは別だけど、そうじゃなければ雨に雑誌が濡れたらアカンので、雨の場合は休む場合が多い。
    • おつりは、2千円程度、できれば5〜6千円位用意しておいたほうが良い(5百円玉と1百円玉それぞれ)。
    • 「自分の販売エリアだけは必ず綺麗にしておく」
    • 「路上で自分の見方をたくさん作っていくことが大事」
    • 「無理な目標を立てずにこつこつと販売量を増やしていくこと」
    • 「自分の売っている場所の周りの地理を覚えておくこと。道を聞く人には丁寧に教えてあげること。それがお得意さんにもつながる」
    • 「決まった時間に決まった場所にやるのが一番」
    • 「人が多すぎても人波が多くて混み合っていると逆に人の注目を集めないので販売がうまく行かない」
    • 「しんどくても辛抱したら売れるようになる」
    • 「とにかく声を出すこと」
    • 「バックナンバーを取っておくこと(お客さんのニーズに答えられるよう。またなかったら今度用意しておくことを約束しそれを必ず守ること)」
    • 「笑顔で対面すること」
    • 販売等に関するデータをとっていくこと。

最後に販売のプロの方からの何よりも心に残る一言ですが、ビッグイシューを販売することはあくまでも我々の「お仕事ですから!」。