朝日新聞 4月13日朝刊 35面より転載

ビッグイシュー」自立への支援誌 15日名古屋発売
ホームレスの自立を支援する雑誌「ビッグイシュー」が、15日から名古屋市内でも販売される。ホームレスが路上で売り、売り上げの一部が自らの収入になる。12日、販売にあたるホームレスや支援者らが会見し、意気込みを語った。
販売開始は15日午前8時から。JR・名鉄名古屋駅周辺と栄の松坂屋本館裏で売る。販売員は40〜50代の男性3人。ビッグイシュー日本の佐野章二代表(64)は「ささやかなスタートだが、将来的には20〜30人に増やしたい」と語った。
販売員の一人で市内のホームレス阪口仁範(57)は、アルミ缶集めをして暮らしていたが、支援者らのすすめで販売を決意。「路上生活を抜け出したい」と語った。
ホームレス支援者ら十数人も販売員を支える「ビッグイシュー名古屋ネット」を結成。広報活動などにあたる。
ビッグイシューは91年、英国で誕生し、03年に大阪で日本語版が創刊された。若者の立場から社会問題を取り上げる。販売員はホームレスのみ。月2回発行で、定価200円のうち110円がホームレスの収入になる。